土木辞典
【あ行】
|あ|い|う|え|お|
—————【あ】——————
アースアンカー
定着対象地盤が砂層、礫層、ローム層、土丹層などであるもの。岩盤に定着するロックアンカーとは区別する。
アースドリル工法
表層ケーシングと安定液により孔壁を保持しながら回転パケットで地盤を削孔し、地上で組んだ鉄骨かごを建て込んだ後、コンクリートを打設して杭を築造する工法。場所打ち杭工法の一つ。
アーチ作用
土中の一部が変形するとき、その部分を通じ伝達されていた応力が周辺にアーチ状に伝達される現象のこと。
RC杭[アールシー~]
工場生産の既製鉄骨コンクリート杭。
アイソレーター
振動物体と上部物体との間に入れ、振動力を吸収する役目を果たすもの。
アイランド工法
山留め壁が自立できる範囲において、内側にのりを残して中央部を先行掘削した後、床付け可能な躯体構築を行い、次に躯体と山留め壁の間に切ばりを架設しながらのり部分の掘削と躯体の構築を行う工法。躯体の平面寸法に比べ掘削深度が浅い場合に適している。
アンカー
地盤中にPC鋼棒、PC鋼線、ストランドなどの引張材を打設し、これを緊張することにより構造物からの荷重を地盤に伝える構造体。
暗渠
地表の残留水、または浅層の地下水を除くために地下に埋設された排水施設のこと。
アンダーピニング
既設構造物の支持力不足、既設構造物の近隣または直下での地下構造物の建設、既設構造物の移動など、以上のようなケースにおいて既設構造物に対し基礎を新設、改築、増強する工事のこと。
安定解析
地盤の安定性を解析する手法のこと。土構造物の設計や地すべり、山崩れなどの対策、安全性の確保のために活用される。
安定処理工
土を化学的に安定処理する工法のこと。
—————【い】——————
一重締切り
海中や河川の鋼矢板、鋼管矢板、木矢板などを一列に打ち込んで止水する工法で、仮締り工法の一種。狭い場所における仮締切りには有利だが、水深が大きい場所や偏在がかかりやすい場合には適さない。
—————【う】——————
ウェルポイント工法
掘削部分の両側、または周囲にウェルポイントという吸水管を12mほどピッチに打ち込み井戸のカーテンをつくり、地盤内の地下水を排除することにより掘削内部への地下水の流入をさえぎる工法のこと。
浮き基礎
基礎の根入れを深くし、掘削により排除する土の重量を建物荷重より大きくして地中応力の増加を防ぎ建物の沈下を抑制する工法。
浮き杭基礎
杭の先端を支持層まで到達させずに、杭と地盤の摩擦により支持する基礎のこと。
打込み杭
既製杭に打撃力、静的な外力を加えながら杭を貫入、打設する工法のこと。
打込み定規
>>テンプレート
埋込み杭
地盤を掘削しながら埋め込むことによって、あるいは杭の全長と同じ深さまで掘削した地盤中に施工された杭のこと。
埋戻し
地下構造物の構築時に、根切りにより余分に掘削した場所を構造物の施工完了後に土砂で埋め、掘削前の状態に戻すことをいう。
—————【え】——————
エアリフト工法
エアリフトポンプを使用して排水や揚水と一緒に排水を行う工法のこと。
永久アンカー
永久(一般的に2年以上)に使用することを目的としたアンカーのこと。使用目的により5種類に分けられる。
液状化対策工法
液状化の発生を防止するための対策工のこと。締固め工法、固結工法、間隙水圧低下工法、変位抑制工法など、工法原理により分類される。
SDI工法[エスディーアイ~]
構造物補修工事で劣化したコンクリート部分を研磨材を混入した水をポンプで加圧噴射させることのできる高圧水の力で、はつり処理(除去)する技術。ウォータージェットによるはつり処理は、ブレーカ等の打撃はつりに比べて品質が良く構造物補修後の寿命が向上する。
—————【お】——————
オーガーボーリング
人カあるいは機械的方法でオーガーに推進力を与え、水を使用せずに地中に回転圧入してボーリングする方法。
オーバーコンパクション
含水比の高い粘性土を締め固める際、突固め回数、転圧回数などの締固めエネルギーが大きくなると、繰り返し作用によるせん断破壊のために強度が低下する現象。
オープンカット
山留めの有無にかかわらず、掘削部が露出した状態で地表面から地盤を根切りする工法の総称。
オープンケーソン
主として鉄筋コンクリートで構築した筒状構造物を地盤上に据え、クラムシェルなどで底面の掘削を行い、土砂を排出することによって地中に沈下させ、所定の支持地盤に到達後、底盤コンクリートと頂版コンクリートを施工して完成する基礎構造。井筒、またはウェルともいう。
オールケーシング工法
フランスのベノト社で開発した大口径掘削機を用いてオールケーシングにより地盤を削孔し、地上で組んだ鉄筋かごを建て込んだ後コンクリートを打設して杭を築造する工法で、場所打ち杭工法の一種。ベノト工法ともいう。
陸打ち(おかうち)
根切り底に杭打ち機械を設置することなく、根切り前に地表面で杭頭の深さを考慮し、やっとこを用いて杭を打ち込む方法。やっとこ打ちともいう。
押え盛土工法
盛土や斜面ののり先に盛土を行うことにより安定を図る工法のこと。
押込み杭
杭打ち機や既設の杭から反力をとって押し込むことにより杭を設置する工法。打込み杭工法の一つ。
親杭
山留め工事において、地中に打設され横矢板に作用する土圧を支える杭。H形鋼、I形鋼、レールが使用される。
親杭横矢板工法
根切り工法に使用される山留め工法の一つ。横矢板には木矢板やバタ角などが使用される。親杭の施工は打込みの他、市街地では騒音・振動問題を考慮し、オーガーやボーリングマシンで削孔した後に挿入する方法がとられる。
【か行】
|か|き|く|け|こ|
—————【か】——————
カードボードドレーン工法
軟弱な粘性土地盤中に人工の鉛直ドレーンを多数設置し、排水距離の短縮を図り圧密を促進させる工法。バーチカルドレーン工法の一種。
開削工法
山留め工を行って地表面から掘削していく工法のこと。
回転式地下連続掘削機
先端の回転ビットにより先端地盤の掘削を行う機械。地下壁掘削機械の一種。
拡底杭
場所打ちコンクリート杭において、先端部の径を拡げ大きな支持力を期待する杭のこと。
片切り片盛り
切土部と盛土部が同時にある土構造物において、切土のり面と盛土のり面の間にはさまれた部分のこと。
稼働率
機械の全使用日数に対する稼働日数の割合。
空積み
石積み擁壁において、積石の間隙を充てんする胴込めコンクリートを使用しない形式のもの。
仮締切り
1.河川内の工事においてドライワークが要求されたとき、内部を排水するために鋼矢板、鋼管矢板などを打ち込むこと。
2.ダムの築堤において、河川をせき止め仮排水路へ転流するために、また下流からの逆流を防ぐためにダムサイトの上下流に築造される仮設構造物のこと。
カルウェルド工法
ドリリングバケットと称する回転式バケットにより掘削を行い、杭を構築する工法のこと。場所打ちコンクリート杭構築のための掘削工法の一種。
—————【き】——————
木杭
小規模構造物の基礎や仮設工事、応急工事の補助的に使用される杭。
既製杭
工場で製作された杭の総称。木杭、RC杭、PC杭、PHC杭、鋼杭など。
基礎スラブ
建築基礎において、地業の直上にくる構造体のこと。フーチング、べた基礎のスラブなどがこれ。
脚付きケーソン工法
部分的に支持層まで達する側壁(杭)を施工して、上部荷重を支持させるケーソン工法のこと。
強制乾燥工法
高含水性の粘性土の含水比を強制的に低下させ、施工機械のトラフィカビリティーの確保、締固め効果の増大を図る工法のこと。
強制排水工法
地下水を揚水して低下を図る工法のこと。主として重力以外のエネルギーを用いるものをいう。
切梁
山留め工事の際、矢板を支えている腹起こしを支持する水平部材のこと。ばりとも呼ぶ。
近接施工
立地条件上、限られた土地を有効利用するために既設構造物に近接して実施する施工方法。
—————【く】——————
杭頭(くいあたま)
>>杭頭(くいとう)
杭打ち基礎
>>杭基礎
杭打ち試験
杭を地盤に打ち込み、施工性の良・否を確認するための試験。打込みエネルギー時の貫入量を測定し、杭の許容支持力、設計耐力、杭長さなどを求める。
杭頭(くいがしら)
>>杭頭(くいとう)
杭基礎
基礎工として用いた基礎。杭打ち基礎とも。
杭頭(くいとう)
杭の上端部のこと。打込み杭の場合は打ち込むほうの端部をいう。杭あたま、杭がしらとも呼ぶ。
杭伏せ
杭の施工する位置を示したもの。
杭間浚い(くいまざらい)
杭打ち後、杭と杭との間や周辺地盤の盛り上がった土を平滑にすること。
杭割り
杭の打つ箇所を現場で決めること。
空気ケーソン
>>ニューマチックケーソン
掘削置換工
地盤の軟弱部分を掘削し、良質土に置き換える工法。
グラベルドレーン工法
地盤の液状化現象を防止するための地盤良質工法のこと。地震時に発生する過剰間隙水圧を速やかに排水する。
群杭効果
杭の間隔がある限界内になると、一つの群として働き支持力や変形の性状が単杭の場合と異なってくるような現象のこと。
—————【け】——————
軽量盛土工法
荷重の軽量化により盛土の安定を図る工法のこと。
ケーソン
円形、楕円形、長方形などの中空箱を、地中の支持地盤まで潜掘沈下させて構造物を支える基礎とするもの。潜函ともいう。
ケミカルアンカー
樹脂系の接着剤でボルトを定着させアンカー体とする、アンカーの一種。
ケリーバー
アースドリル工法において、ドリリングバケットを回転・掘削するための角形、丸形の鉄管のこと。
減圧沈下
ニューマチックケーソンにおいて、ケーソンが自然沈下で下がらない場合に、作業室内の気圧を下げ負圧により沈下させる方法のこと。
減衰定数
構造物や地盤は、材料内部での摩擦やひずみ履歴などが原因で、動的な外力が働かなくなると振動が減衰していくという性質をもっているが、その減衰量の大きさを規定する定数をいう。
—————【こ】——————
高圧噴射攪拌工法
止水や地盤強化に用いられる地盤改良工法の一種。高圧噴射注入工法ともいう。
鋼殻ケーソン
>>鋼製ケーソン
鋼管杭
鋼管を用いて杭としたもの。設計自由度が高く、水平抵抗が大きくとれ、長尺施工に適する。
鋼管矢板
鋼管に継手を付け、山留め壁、締切りなどの止水壁として利用するもの。
鋼管矢板井筒工法
長さが同一の鋼管矢板全本数を円形・小判形に支持層まで打ち込み、フーチングによって頭部を鋼結合する、矢板式基礎の一工法。
鋼製ケソン
陸上で製作して設置場所に曳航し沈設するケーソンのこと。鋼殻ケーソンとも。
剛体基礎
基礎の変位、安定の計算において、基礎体の弾性変形を無視できる剛な構造の基礎。
【さ行】
|さ|し|す|せ|そ|
—————【さ】——————
最小抵抗線
地山を穿孔して爆薬を装てんした深さ。
逆打ち工法
下方へ段階的に掘削しながら、その段階ごとに地下構造物の一部をコンクリート打設していく工法のこと。
サンドコンパクションパイル工法
軟弱な粘性土地盤や緩い砂地盤の対策工法。ケーシングによって地盤中に砂を落とし込み、ケーシング径より大きい砂杭を形成する。
サンドドレーン工法
軟弱な粘性土地盤内にケーシングを打ち込み、砂杭を形成し圧密促進を図る軟弱地盤の対策工法。
サンドパイル
サンドコンパクションパイル工法、サンドドレーン工法などにおいて、軟弱地盤中に打設する砂の柱。
サンドマット
軟弱地盤上の盛土工事で重機の足場を確保し、また圧密促進のために、最初にまき出す厚さ0.51mほどの良質な砂による排水層となるもの。
—————【し】——————
シートネット工法
軟弱地盤の表面を補強し、盛土荷重による地盤表層部の局部破壊防止、施工機械のトラフィカビリティー確保のために用いられる軟弱地盤対策工法の一つ。
ジェット工法
水や注入液を高圧で噴射させ、土を切断、かく乱する工法。
敷均し
盛土箇所の土砂をブルドーザーなどで平らにならすこと。撒き出しともいう。
地杭
基礎杭を打ち込む位置を示すための小さな杭。アンカーにする水糸などのこともいう。
試験杭
工事を行う前に、施工性や貫入量、支持力など計算上の確認の際に使用される杭のこと。
試験盛土
本工事の前に、施工法などを確認するために行う盛土のこと。
支持杭
構造物などの荷重を地盤に伝達する杭のこと。
地滑り抑止工
斜面の安定状態を保つために、不足するせん断抵抗力を人工の構造物で補うもの。
地滑り抑制
地すべりを止めるのではなく、地下水の排除やすべり土塊の排除など、地すべりの要因を取り除き起こさないように処置すること。また地すべりののり尻を押え盛土により押さえることをいう。
締固め杭工法
杭を密に打設することにより、緩い砂質地盤を締め固める工法。
締固め度
土の最大乾燥密度に対する締固めの密度の比で、土の締固め程度を知る指標。
斜杭
水平力が作用する構造物の基礎として、斜めに設置される杭のこと。
集水渠
地下水を集め排水路へ流れやすくした構造の暗渠のこと。
重錘落下工法
クローラークレーンによって、重さ1020tfの鉄製・コンクリート製の重錘を1030mの高さから落下させて緩い地盤を締め固める工法。
重力井戸
透水層に覆われた地下自由水の帯水層に掘られた採水施設用の井戸。
種子吹き付け工
種子、肥料、土を水で混合したものをのり面に吹き付ける植生工の一種。
順打ち工法
コンクリート構造物を下方から上方の順に打設する一般的なコンクリートの設置法。順巻きともいう。
焼結工法
局部的地すべりの抑止、盛土のり面や基盤の強化を行う工法のこと。400℃以上の温度で粘土を加熱すると、浸水しても強度減少が少ないことを利用している。
除去アンカー
主に山留めなどの仮設に使用されるアースアンカーをあらかじめ引張鋼材が引き抜けるように考慮し、地中障害物とならないようにしたアンカーのこと。
植生工
種子吹付けや芝張りによって、降雨による崩壊や凍上から切土・盛土ののり面を保護すること。のり面保護工の一種で、緑化によって景観をよくする。
自立矢板
掘削の浅い良質地盤に使用する山留め鋼矢板。
真空圧密工法
軟弱地盤改良工法の一種。大気圧工法ともいい、改良範囲をビニールなどの不透気性膜で覆い、膜─地盤間を真空にし大気圧による載荷で圧密を促進させる工法。
深層安定処理
処理対象層の深さが10m前後から数10mの間の比較的深い場合で、安定材を用いた地盤改良。土質安定処理を対象深さで区別した呼び名。
深層混合処理工法
セメントや石灰などの安定材と地盤の土とを原位置でかくはん混合し、柱状に固結させる工法で、軟弱地盤処理工法の一つ。
深礎工法
コンクリート打設によって杭を構築する工法で、場所打ち杭工法の一つ。
振動式杭打ち>>バイブロハンマー
—————【す】——————
透し掘り
崖など垂直に近く切り立つ面の最下部を掘り込むこと。たぬき掘りとも呼ぶ。
鋤取り(すきとり)
地山部分において、所定の地盤面まで土を切り取ること。道路では切土部の路床面を出し整形すること、構造物基礎においては床付き面を出すことをいう。
素掘り
自立する良質地盤で山留めなどの補強をせずに掘削すること。
—————【せ】——————
生石灰杭工法
軟弱な粘性土地盤中に生石灰をパイル状に造成して地盤を改良する工法のこと。
セメント・モルタルミルク注入工法
セメントミルクやセメントモルタルなどの改良材を軟弱粘性土と地盤中の原位置で撹拌混合し、化学的な結合作用を利用して地盤改良を図る。最も代表的な例として、深層混合処理工法や表層固化処理工法がある。
潜函
>>ケーソン、ニューマチックケーソン
洗掘
流水、波浪によって河岸や海岸、河床や海底の土砂が洗い流されること。
浅層安定処理
処理対象層の深さが数mの比較的浅い場合で、安定材を用いた地盤改良。土質安定処理を対象深さで区別した呼び名。
先端支持杭
構造物の荷重を支持できる岩盤や礫層などの硬い地盤まで杭を打ち込み、先端抵抗のみで支持すること。
【た行】
|た|ち|つ|て|と|
—————【た】——————
大気圧工法
>>真空圧密工法
タイバック工法
アンカーの先端がベル状に拡大されているため定着長が短くてすむという特殊なアンカー式土留め工法。アメリカのワシントン地下駐車場で用いられた。
叩き(たたき)
たたいて仕上げた平滑な面。土の場合は土間という。
三和土(たたき)
土に石灰とにがりを混ぜて安定処理したもの。
多柱基礎
水底に杭を打ち込み、水面上のフーチングによって杭頭部を剛結した基礎のこと。大水深や速い潮流の橋梁基礎に使用される。
棚杭
切りばりの中間に打ち込んで座屈を防止する杭。山留め支保工の部材の一種。中間杭、支柱ともいう。
谷積み
石やコンクリートブロックの積み方の一つで、矩形材料の辺を斜めにして積む方式。
弾性波速度
媒質中を伝わる波動の速度をいい、その速度は波の種類により異なる。縦波(P波)、横波(S波)、表面波の順に大きい。
—————【ち】——————
地下水低下工法
湧水によって掘削、床付け、コンクリート打設などの作業が妨げられる場合、周囲の地下水を排水して水位を下げる工法のこと。ウェルポイント工法、ディープウェル工法などがある。
地下連続壁工法
仮設工事用の土留め壁、止水壁、地下構造物の本体利用壁、橋脚の溝造物基礎などをコンクリートの打設により連続して地中盤を構築する工法。
置換工法
掘削機で作業できる程度に浅い軟弱層の一部、または全部を取り除き、良質土で置き換えることにより良質な支持地盤を形成する工法。
中間杭
>>棚杭
注入工法
地盤や構造物の間隙に強度増加、止水、充てんなどの目的に応じてセメント、粘度、薬液など流動性の材料を注入する工法。
柱列工法
場所打ちコンクリート杭やモルタル杭などを連続して打設して、柱列状の壁を構築し土留め壁、止水壁にする工法。
直接基礎
構造物の重量を十分に受けられる良質の地盤に、地表面から浅い位置に構築する剛体基礎のこと。
—————【つ】——————
継ぎ杭
支持層が深い場合、既製杭を継いで1本にした長い杭のこと。
—————【て】——————
ディーゼルパイルハンマー
ピストンの落下による打撃と爆発力によって杭や矢板を打ち込む杭打ち機。2サイクルディーゼルエンジンと同様の原理で作動する。ディーゼルハンマーともいう。
泥水固化連続壁
掘削に使用する安定液に硬化剤を混合して固結させる方法。地下連続壁工法などにおいて用いる。
泥水処理工法
地下連続壁、場所打ちコンクリート杭工法などで使用する泥水の処理方法。固化する方法と水分と固形物を分離する方法がある。
低騒音低振動杭工法
ディーゼルハンマーなどに比べ騒音振動の小さい工法の総称。
テールアルメ工法
土の中に金属性の帯状材(ストリップ)を層状に埋め込んで転圧し、安定した土構造物をつくる方法。鉛直な土留め壁として利用される。
電気浸透工法
軟弱地盤中に電極を挿入し、陰極に土中水を集め排水する工法のこと。
テンプレート
1.鋼管矢板基礎の鋼管矢板の打込み位置管理に使用する定規。
2.ボルトやリベットの孔、機器などの位置を正確に設定するための型板、型定規のこと。
—————【と】——————
独立基礎
1本の柱の下に単一に設けられた基礎のこと。独立フーチング基礎ともいう。
床付け
所定の深さまで掘削し、砂利の敷込みや捨コンの打設ができる状態にすること。
床掘り
地盤を所定の深さまで掘削し、構造物の基礎をつくれる状態にすること。
土質安定処理
含水比・粒度の調整、石灰やセメントの固化材の添加などによって、土の安定性の確保、耐久性の向上を図ること。
土積曲線
道路工事などで土量配分を合理的に決められる曲線。縦・横断図から算出した土工量を、横軸に距離(測点位置)、縦軸に始点からの土工量の和(切土を正、盛土を負)で表す。
土留め
掘削したのり面や斜面の土砂の崩壊防止のために設ける架構。
土羽打ち
盛土のり面を板(土羽板)でたたき、土を締め固めること。
共下がり
鋼矢板などを打設した際、それに隣接する他の矢板が一緒に沈下すること。
トラフィカビリティー
車両走行が可能な土の耐力のこと。
土量配分
切土と盛土のバランス調整により、土の移動を経済的に行えるようにすること。
土量変化率
土が地山にある状態、それを掘削した場合、さらにそれを締め固めた場合ではそれぞれ単位体積の重量が異なる。地山を基準としてこれら各状態の割合を表したもの。
トレンチカット
トレンチ(幅より深さのほうが大きい溝)状に掘削し躯体を仕上げ、これを山留め壁として内部を掘削する工法のこと。
トレンチシート
板厚が薄く断面係数も小さい軽量鋼矢板。
ドロップハンマー
重さ700kg7t程の重錘(モンケン)をウィンチなどで巻き上げ、自由落下させて杭や矢板を打ち込む杭打ち機。
【な行】
|な|に|ぬ|ね|の|
—————【な】——————
中掘り工法
先端開放型の既製杭の内部にオーガーを挿入し、地盤を掘削しながら杭自重、圧入、打撃を加えながら杭を設置する工法のこと。
—————【に】——————
二重締切り
水面下に構造物基礎を構築する際、ドライで施工するための仮設の締切りのこと。
ニューマチックケーソン
刃口部分に設け作業室とした天井スラブに圧縮空気を送り込んで、水を排除しドライな状態で地盤を掘削してケーソンを沈設させること。
—————【ぬ】——————
布基礎
柱、壁などに使用する帯状に連続した基礎のこと。
—————【ね】——————
根入れ
1.杭、基礎、擁壁などの地中に埋設した部分のこと。
2.地表面から地中埋設物までの貫入深さのこと。
ネガティブフリクション
軟らかい地盤に支持杭を打設することにより、杭周辺が地盤沈下するときに、杭に対し下向きに作用する摩擦力のこと。
練り積み
石を積み重ねた擁壁の中で、積石の間隙を充てんする胴込めコンクリートを施工したもの。
—————【の】——————
法肩(のりかた)
のり面の最上端。
法切りオープンカット工法
地盤を掘削する際、周囲に安定した斜面を残しながら進める工法。
法面保護工
張石などの表面被覆、張芝・筋芝などの植生、排水工などを行い、のり面が風化や表面水などによって浸食されるのを防ぐこと。
 
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基礎・土構造
【は行】
|は|ひ|ふ|へ|ほ|
—————【は】—————
バーチカルドレーン
軟弱な粘性土地盤上に盛土をする際、過剰間隙水圧の消散(圧密)に要する時間を短縮する方法。事前に地盤中に排水材を鉛直方向に多数打設し、水平方向の排水距離を短くすることによって実現する。
バイブロハンマー
起振機によって発生させた上下運動を利用し、杭や矢板の打ち込み、引き抜きを行う杭打ち機。
バイブロフローテーション工法
緩い砂地盤を締め固める振動締固め工法。
パイルキャップ
既製杭の打込みにおいて、ハンマーと杭軸を一致させるとともに、打撃力を均等に伝達させるために杭頭に設けるキャップ。
パイルネット工法
軟弱地盤に打設した杭の頭部を鉄筋で網状に連結し、その上にジオテキスタイルを敷設して、盛土荷重を杭と地盤で支持する工法のこと。
梯子胴木
軟弱地盤上に管路を敷設する際の管の基礎。松丸太を管軸方向に2本、その上に直交して枕木を1.52m間隔に置く。
場所打ち杭
削孔した地盤に鉄筋を挿入し、コンクリートを打設することにより現場で造成する杭のこと。場所打ちコンクリート杭ともいう。
曝気乾燥
レーキドーザーやディスクハローなどで土をかき起こし、天日や空気でその含水比を低下させること。
パックドレーン
サンドドレーン工法の砂柱を合成繊維の袋の中に造成し、砂柱の切断および断面の欠損を防ぐために行うサンドドレーンの改良工法。
—————【ふ】——————
腹起こし
土留め工事において、親杭や矢板に作用する土圧、水圧を支持する横架材のこと。
腹付け盛土
傾斜地盤に接した薄い盛土部分、あるいは既設盛土のり面に、さらに行った拡幅盛土部分のこと。
張芝
竹串を使ってのり面全面に切芝を張り付けるのり面保護工のこと。
PCケーソン[ピー・シー~]
円筒状の鉄筋コンクリートブロックを沈設しながら積み重ねていく、オープンケーソンの一種。
表層混合固化工法
地表面下1m以浅程の地盤に、セメントや石灰などの固化材を加え、土工機械のトラフィカビリティーの確保、良好な路盤の形成などを行う方法。
屏風打ち
多数の矢板を建て込んで、地上で閉合させておき、順次打ち込んでいく方法のこと。
フーチング基礎
建物表面において、ある限られた面積を占める基礎スラブをフーチングといい、その基礎形式をフーチング基礎という。
深井戸工法
7m以上深い位置に集水して、深井戸用の水中ポンプを用いて排除する方法。掘削における排水工法の一種。
不完全支持杭
杭先端が支持層に根入れされているか、あるいは岩盤に達しており、主としてその先端抵抗で支持させる杭を支持杭という。その支持杭のうち、支持層が薄く、支持層の弱い層や圧密層がある場合に、不完全支持杭という。
複合地盤
サンドコンパクション工法、深層複合処理工法で形成された剛性の大きな砂や固化土、およびその周囲の軟弱土から構成される地盤のこと。
復水工法
排水による周辺地盤の沈下防止のために、根切り場の排水を場外の地盤内に注水することで、周辺の水位を維持する工法のこと。
敷設材工法
>>シートネット工法
ブランケット
透水係数の大きい基礎地盤上の堤防における漏水対策として、堤内、あるいは堤外を不透水性の土で被覆したものをいう。
フリーフレーム工法
変形可能な金鋼型枠と鉄筋を一体化した部材を、のり面形状に合わせて地山に配筋・組立てし、モルタル吹付けやコンクリート打設によって斜面を安定化する工法。
不陸
面が凸凹なこと。表面が水平でないこと。
プレロード
1.軟弱地盤において、そこに建てる構造物と同等またはそれ以上の荷重を、盛土などによってあらかじめかけておき、地盤の圧縮沈下の促進、強度増加を図り、事前に期待した沈下量や強度に達したことを確認した後、除荷して構造物を建設する方法。
2.山留め壁の変形を小さくするために、ジャッキによって事前に切ばりに荷重を加えておくこと。
フローティングケーソン
水に浮かして曳航するケーソン。海中や河中に施工するケーソン。
粉体噴射攪拌工法
軟弱地盤中に粉粒体の改良材を供給し、土の強度を高める工法。
—————【へ】——————
べた基礎
マット基礎、ラフト基礎ともいわれる、基礎地盤の一つ。建物の荷重を建物全体の床面積で地盤に伝達させる基礎形式。
ペダスタル杭
場所打ちコンクリート杭の一種で、内管、外管からなる二重鋼管を使用し、鉄筋コンクリート杭を作成する。
ベノト工法
>>オールケーシング工法
—————【ほ】——————
膨張圧破砕工法
岩石やコンクリート構造物を静的に破砕する方法。対象物に孔をうがち、膨張剤を充てんして膨張圧で破砕する。
補強土工法
杭よりも細長比が非常に大きく曲げ剛性が小さい材料を盛土や地山内に配置し、土圧軽減、斜面安定、支持力増加など土塊の安定化を図る方法のこと。
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基礎・土構造
【ま行】
|ま|み|む|め|も|
—————【ま】——————
枕胴木
管渠の基礎、据付け時の高さ調整、固定のために管渠の下に設ける横木材のこと。
摩擦杭
先端が良質な支持層に達していない杭であり、その周辺摩擦力で荷重を支持するもの。
増し杭
所定の数より余分に打つ杭のこと。障害物などで所定の位置に杭が打てない場合、または施工された杭の信頼性が低い場合に施工する。
マット基礎
>>べた基礎
マンドレル
バーチカルドレーンを打設するときのケーシングのこと。
マンメイドロック
基礎岩盤の弱層部の置換や、軟岩を基礎とする構造物の埋戻しなどのための人工固結材料。
—————【み】——————
水締め
土に散水後、水切りすることによって締め固める工法。砂に有効。
MITS工法[ミッツ~]
中圧(硅砂)噴射流体切削攪拌方式のQSJシステムと、中圧噴射機械攪拌方式のCMSシステムから構成される地盤改良工法。障害物含有旧堤防や捨石・流木が堆積している河床の地盤改良などに用いられる。
—————【め】——————
メカニカルアンカー工法
先端部のプレートや羽根を機械的に開き、引張力に抵抗させる支圧型アンカー。
目串
植芝の際に芝を止めるために差し込む串。
盲暗渠(めくらあんきょ)
砂礫やそだを溝に詰めて埋め戻した地下排水溝。
—————【も】——————
盛土の品質管理
含水比、密度、空気間隙率、飽和度などの締固め度や強度、変形特性を調べ、盛土の締固め作業が適正に行われているかどうかを確認すること。
モンケン
ドロップハンマーの重錘のこと。鋳鋼や鋳鉄製などで重さ400kgから7t程度。
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基礎・土構造
【や行】
|や|ゆ|よ|
—————【や】——————
矢板式基礎
鋼管矢板、H形鋼矢板を円形、小判形、長方形などの閉鎖形状に組み合わせて打ち込み、継手内のモルタル充てん、頭部の剛結処理を行い所定の支持力が得られるようにした基礎。
薬液注入工法
水ガラスなどの薬液を地盤中の所定に箇所に圧入し、地盤の透水性の減少や強度増大を促す工法。
矢蛸
>>やっとこ
やっとこ
打込み杭や中堀り杭の杭頭部を地中、あるいは水中に打ち込むために用いる鋼管製の仮杭。矢蛸、雇い杭ともいう。
やっとこ打ち
>>陸打ち
雇い杭
>>やっとこ
山留めオープンカット工法
山留め壁、切ばり、腹起しなどの支持工を設け、その内部を掘削する工法。
山留め支保工(やまどめしほうこう)
地下掘削の際に土圧や水圧を受ける山留め壁の転倒を防ぐために使用する切ばり、腹起しのこと。
—————【ゆ】——————
油圧ハンマー
油圧で持ち上げたラムを落下させ杭を打撃する杭打ち機。
—————【よ】——————
擁壁
斜面などにおける水平土圧を壁の自重や底版上部の土砂重量で抵抗する壁体構造物のこと。
横矢板
山留め壁において親杭を使用した際、親杭と親杭の間の土砂が崩壊しないように、水平に挿入する木製の板。
余盛り
盛土完成後の沈下を考慮し、仕上げ面をあらかじめかさ上げしておくこと。


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